女子の古川学園(宮城)は、3年連続の4強を決めた。大会唯一のダブルヘッダーとなる厳しい1日で、3回戦で誠英(山口)にストレート。準々決勝、共栄学園(東京第2代表)にフルセットで競り勝った。熊谷仁依奈主将(2年)がトスワークと強気の姿勢でチームを引っ張った。

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古川学園が「全員全力バレー」で勝負の1日を乗り越えた。32年連続42度の出場を誇る誠英との3回戦は、高さが武器の攻守で終始圧倒。195センチタピア・アロンドラ(2年)が高い打点から力強いスパイクをたたき込むと、第2Sは阿部明音(2年)が多彩な攻撃で8得点。2年生ミドルブロッカーコンビを筆頭にアタッカー陣が躍動。相手に主導権を握らせず準々決勝に駒を進めた。

3回戦から1時間半。雪辱に燃える相手と激突した。共栄学園とは20年準決勝以来の対戦。第1Sを先取したが、第2S終盤にレシーブで崩れ、コンビバレーに持ち込めず連続失点。ジュースで競り負けた。熊谷は「アロンで勝負しなければいけなかったが、自分の勝手な判断で1年生に上げてしまった」と後悔。勝負の最終S。心に火がついた。「遊び心を一切持たずにエースでいこう」。仲間の思いが込められたボールを上げ、アタッカー陣が役割を果たし、追い上げムードだった相手を退けた。

激闘を制し、涙を流したセンターコートに再び立つ。2年前は準優勝。昨年は準決勝で就実(岡山)に敗戦。1年生で大舞台を経験した司令塔は「悔しさがあったから1年間頑張れた」と振り返る。絶対に負けたくない準決勝の相手は下北沢成徳(東京第3代表)に決まった。「気持ちの勝負。点数が離れても甘さで一気に来ることは分かった。良い意味でプラスに変えて、明日は1点集中でやりたい」。

2年生ながらチームの命運を左右するセッターを担う。悔し涙しか見ていない先輩がうれし涙を流すために、最後まで自分と仲間を信じて戦い抜く。【相沢孔志】

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