オーストラリアの査証(ビザ)が取り消され、国外退去となった男子テニスの世界王者、ノバク・ジョコビッチ(34=セルビア)の問題について、全豪を主催するオーストラリア・テニス協会が18日に声明を出した。

まず最初に、「移民相の決定と連邦裁判所の判決を尊重することを明確にしておきたい」とした。その上で「世界的なパンデミックの中、大規模な国際スポーツイベントを開くのは、全ての関係者にとって困難なこと」だが、「協会は新型コロナウイルスから安全な全豪を開くために、連邦政府、州政府と、過去1年間、密接に協力してきた」と、新型コロナ感染対策に向けた努力を強調した。

ただ「最近の(ジョコビッチ問題の)出来事が、多くの人の心の迷いとなり、選手に影響したことを深く反省している」と、この騒動に至ったことを謝罪した。そして、「全ての側面を見直し反映させていく」とした。

さらに、いまだにジョコビッチ問題が全豪で尾を引いていることに「オーストラリアには、強く誇り高いテニスの伝統がある。多くの観客が世界最高の選手に声援を送る姿を見ることは素晴らしいこと。誰もが情熱を注いでいるテニスに焦点を当てることを強く望んでいる」と、全豪の試合に注目してほしいと要望した。