新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、全豪オープンに出場できなかった男子テニス世界王者のノバク・ジョコビッチ(34=セルビア)は、3月7日に米カリフォルニア州インディアンウェルズで開幕するBNPパリバ・オープンに出場するのか?

同大会は4大大会に次ぐ規模のマスターズ大会。トップ選手は4大大会同様に、出場の義務を負っているため、エントリーは自動で行われる。つまり、最初は全員がエントリーリストに名前が載る。そこから欠場者は名前に取り消しを意味する線が引かれていく。

ジョコビッチも例外ではなく、まず自動エントリーで名前がリストに掲載された。そこから、もし欠場なら名前が消されるわけだがエントリーの締め切り日は2月7日だった。ジョコビッチは、その3日の間に欠場への手続きを取ってはいない。

大会主催者は、今大会の入場者にワクチン接種が義務付けられていると説明している。しかし、ジョコビッチを含む選手の接種に関しては、米国内の規制に従って男子プロテニス協会(ATP)が決めると述べている。ジョコビッチが、すでにワクチン接種を終えたかどうかは不明だ。

ジョコビッチは全豪オープン直前にワクチン接種をめぐって、オーストラリアから国外退去となった。米国は入国するすべての外国人に医学的な理由を除きワクチン接種を義務付けているため、ジョコビッチが未接種だった場合は入国を拒否される可能性が高い。

ジョコビッチのワクチン接種を巡っては先日、伝記を担当する作家ダニエル・ムクシュ氏が「ワクチン接種を決意したようだ」と語ったことが欧米メディアで報じられている。21日に開幕するドバイ選手権のエントリーリストには名前が掲載されており、現時点では、まだ欠場の手続きは取られていない。アラブ首長国連邦は、入国にワクチン接種を義務づけていないといわれる。(ロサンゼルス=千歳香奈子)