浜松工が科学技術に42-10で快勝し、東海選抜大会(19~20日、岐阜県)の出場権を得た。雨天のため、キックを多用し、大量得点に結びつけた。残り1試合の静岡聖光学院対東海大静岡翔洋は、聖光が学校の事情で辞退したため、翔洋が不戦勝。決勝戦は行わず、浜松工と翔洋の両校優勝が決まった。ともに東海選抜大会に進み、全国選抜大会(来月、埼玉県)出場を目指す。

浜松工が、17年連続23回目の東海切符を手にした。普段はボールを隅から隅まで回し、相手の守備を突破する攻撃が売り。しかし降雨のため、ワイド展開は難しいとみた吉本敬(たかし)監督(38)は「浜松工らしくないけど、キックを使って攻め込んだ」と振り返った。SH高柳敦(2年)は「前半はあまりできなかったけど、後半はキックで前に出られた」と満足げ。キッカーとしても、ゴールキック6本を決めた。

最近はコロナ禍で週3日、1日2時間しか練習できない。しかし選手らは週末、自主的に体力面を鍛え、試合の再開に備えた。主将のSO市川智久(2年)は前半5分、左に展開したボールを受け取って先制トライ。同29分にもチーム最多の2本目のトライを挙げた。東海選抜大会に向けて「ボールをどんどん外に回す。試合の入り方に気を付けて、粘りをテーマに頑張りたい」と力を込めた。【倉橋徹也】

○…東海大静岡翔洋は、東海選抜大会に9年連続22回目の出場を決めた。この日、会場を訪れた津高宏行監督(38)は「東海選抜では積極的にボールを動かし、攻撃をどんどん仕掛けたい。試合ができずに悔しいはずの聖光さんの分まで、しっかりと戦いたい」と話した。