“御前試合”で意地を見せた。Wリーグ・アランマーレ秋田が、社会人地域リーグ・ミツウロコ(東京)に61-51で競り勝った。

佐藤千裕(24)が3点シュート3本を含むチーム最多13得点と奮起し、準決勝進出に導いた。この日はVリーグ2部、アランマーレ山形の選手ら20人が観戦する中、逆転で勝利をプレゼントした。今日3日は決勝進出をかけ、ENEOSと対戦する。

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粘って初戦を突破した。第1クオーター(Q)開始から4連続得点で10点をリード。幸先の良いスタートを切ったが、第3Qに逆転され、6点を追う展開に。それでも、2点をリードし第4Qに突入した。「相手の身長が高いので、ドライブからレイアップやジャンプシュートではなく、しっかり止まって相手の動きを見てからパスかシュートかを判断しました」と佐藤千。冷静に2点シュートを決め、4点差。直後にフリースローを決められたが、最後は10点差で逃げ切った。

敗戦は見せたくなかった。アランマーレ山形の選手と関係者が酒田市から約6時間をかけ、バスで応援に駆けつけてくれた。得点に拍手を送り、勝利を後押ししてくれた。平松飛鳥主将(28)は「(応援は)プレッシャーよりもうれしかった。それが力になったと思います」と感謝した。

今日3日の準決勝は、昨季2戦2敗の強敵・ENEOSとの一戦に挑む。アランマーレ山形・木村友里主将(26)は「挑戦することを忘れずにアランマーレらしく頑張ってほしい」とエールを送った。思いを聞いた平松は「今まで練習したことが通用するか通用しないか。止められた時に対抗する力が小嶋ヘッドコーチから求められているので、コミュニケーションを取って戦いたい」。今日もエールを送ってくれた仲間に勝利を報告する。【相沢孔志】