マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が地元で優勝を飾った。今季10勝目、通算30勝目。

ポールポジションのフェルスタッペンはスタートからレースをリード。フェラーリのシャルル・ルクレールにじわじわと差を広げ付け入る隙を与えない。

しかし2ストップ作戦を採るレッドブルに対し、メルセデスAMG勢が1ストップ作戦で対抗。タイヤの保ちもペースも良好で、気付けば優勝争いに加わってきた。

フェルスタッペンが2回目のピットストップをすればメルセデスAMG勢の後方に回りコース上で抜き返す必要が出てきた矢先、角田裕毅(アルファタウリ)がマシントラブルでコース上にストップしてバーチャルセーフティカー導入となり、フェルスタッペンはここでタイムロス無くタイヤ交換を済ませることに成功した。

さらにメルセデスAMG勢は優勝争いを諦めず、ハードタイヤのレッドブルに対してミディアムタイヤを履いて対抗する姿勢を見せる。

だがレース終盤にバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)がエンジントラブルでコース上にストップしてセーフティカー出動となり、タイヤ交換を行わなかったルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が首位に浮上。フェルスタッペンとジョージ・ラッセル(メルセデスAMG)はソフトタイヤに履き替え、リスタート直後にハミルトンを抜き去ってフェルスタッペンが優勝、ラッセルが2位、そしてセーフティカーでギャップを縮めたルクレールが3位表彰台を獲得した。

「一筋縄ではいかないレースだったけど、レース全体に渡ってプッシュし続けたよ。VSC、SCの時に正しい決断を下し、それが本当に上手く機能したんだ。ハードタイヤは使いたくなかったけど、VSCが出たことで使わざるを得なくなってしまった。でもSCが出て自分たちの好みであるソフトタイヤに履き替えることができたんだ。リスタートで最終コーナーから良い加速を決めて、僕の方が最高速が伸びるクルマだったからターン1への飛び込みでルイスを抜くことができた。地元で勝利を収めることができてとても価値のあるレースになったよ」

(米家峰起通信員)