1番滑走の横井ゆは菜(22=邦和みなと/中京大)はショートプログラム(SP)12位からのフリーで123・86点をマークし、合計178・73点の8位で大会を終えた。

序盤からジャンプを着氷させていき、演技後半のサルコー-トーループの連続3回転、ダブルアクセル(2回転半)からの3連続などをそろえた。3回転フリップが2回転となるミスがあったが、会場からの手拍子に乗って演技。得点が発表されると安堵(あんど)の表情を見せ「『楽しいなぁ』と思って大会を終えたかった。それが達成できて満足しています」と振り返った。

「劣等感だったりとかを抱かずに、今、自分がここの大会に出られているっていうことを楽しんで、最後までやりきるっていうことが目標です」

昨季は国際大会の雰囲気に萎縮し、自信を失う中で演技に臨んでしまっていた。同じ轍(てつ)は踏まない。

SPでは「追い込まないで気楽に、気楽に、といったのが、ある意味悪い方向に出た。もう少しプレッシャーをかけた方が、試合はうまくいくと思いました」と課題が残っていた。フリーでの立て直し「今日は観客の方を楽しませようと思いました。自分の中で閉じこもるのではなく。諦めることと受け入れることは違う。紙一重なんですけれど、受け入れようと思いました」。今の全てを出し切った経験が、今後の自信になる。(ミシソーガ=阿部健吾)