全国高校ラグビー大会(27日~来年1月7日、大阪・花園)の新潟県代表、開志国際(3大会連続3度目)が三度目の正直で花園初勝利を狙う。

昨年、一昨年の“全国”を経験しているメンバーが多くそろった。1回戦は28日、長野・岡谷工(2大会ぶり32度目)と対戦。北信越対決を制し、2回戦で待つシード校、福岡・東福岡(23大会連続33回目)への挑戦をターゲットにする。

   ◇   ◇   ◇

SH桜井愛世主将(3年)が力強く言った。「『1回戦を勝つ』という意志が強くなっている」。岡谷工とは昨年2月の北信越新人戦の信越ブロック代表決定戦で対戦し、41-21で勝った。現チームでの対戦はなく、花園での新潟-長野の顔合わせは初。桜井主将は「FWが強いイメージだが、それぞれがやるべきことをやるのがうちのチーム」と自信をのぞかせた。

チームの目標は「花園でベスト8」(桜井主将)。経験は積んできた。桜井主将、プロップのフープス・スティーブン武蔵、WTB星野雅空(いずれも3年)らは一昨年の初出場時からのメンバー。今大会登録の30人のうち、16人の2、3年生は昨年の花園でベンチ入りしている。

全国の厳しさも肌で知っている。初出場の一昨年は大分東明に5-57、昨年は尾道(広島)に5-35。フープスは「ブレークダウンで低く速く、相手より強い姿勢で入ること」と課題を挙げた。一昨年の大分東明戦でトライを奪った星野は「自分たちの形で取れた。あの時と同じようにトライできるように」とチームの強みでもあるバックスの展開を意識する。

高橋昌徳監督(43)は「今年が最も力がある」。12月に入り黒沢尻北(岩手)、仙台育英(宮城)、目黒学院(東京第2)、勿来工(福島)の他地区の代表校と練習試合を行った。トライ数で比べると目黒学院に0-3、黒沢尻北に2-3で敗れたが、仙台育英には3-0、勿来工には6-0で勝った。地力は付いてきた。

花園1勝は最初の関門。突破すれば、2回戦では優勝候補の東福岡が待ち受ける。「まず1勝。その先も相手に関係なく、自分たちのラグビーをやる」。桜井主将は気を引き締めた。【斎藤慎一郎】