B1仙台89ERSは11日、仙台市若林区の荒浜海岸で慰霊と追悼を行い、復興を祈念した。地震が発生した午後2時46分には選手、スタッフ38人が1分間の黙とうを行った。

当時、仙台はバスで新潟での試合に向かう途中。ひとまず新潟に向かったものの試合は中止。その後、チームは16試合を残し活動休止となった。当時、選手として仙台に所属していた志村雄彦社長(40)は「12年という時間がたち、震災を思い出す瞬間が少なくなっているのが現実。でも、自然災害は予期せぬ時に起こるもの。それをもう1度見直す日になれば」と真剣な表情で語り、さらに「たくさんの方にご支援いただいて、このクラブが存続し、B1の舞台で戦えている」とあらためて感謝した。

黙とう後は震災遺構の荒浜小学校に移動し「HOPE FOR project」に参加。花の種が入った風船を空へと送った。志村社長は「チームが復活した日に、僕は皆さんに『明るい未来を見ましょう』と言った。それは日本一になる、トップに昇ることを意味しています。必ず地域の皆さんと一緒に成し得たい」。決意を新たに、地域とともに戦っていく。【濱本神威】