フィギュアスケート男子で世界選手権2連覇中の宇野昌磨(25=トヨタ自動車)が、8月11~13日にKOSE新横浜スケートセンターで行われたアイスショー「ワンピース・オン・アイス」での演技に充実感をにじませた。

29日、都内で自身がブランドアンバサダーを務めるスポーツメーカーミズノのトークイベントに参加。主人公であるモンキー・D・ルフィ役を演じた「ワンピース・オン・アイス」について、「印象深い。楽しかったという一言に尽きる」と、新たな挑戦を笑顔で振り返った。

オファーを受けた際は「なんで自分が?」と驚いたというが、「完全に自分を捨てる」「キャラになりきる」といった体験に表現者としての手応えを感じた。「いつもは自分らしさ中心だったが、全く違う。せりふや表情が遠くから伝わるように意識した。現役に活きるかどうかはわからないが、今後のショーには活きる経験だった」とうなずいた。

この日は、同アイスショーでロロノア・ゾロ役を演じた田中刑事が司会進行を務め、コーザ役を演じた友野一希がサプライズで登場した。田中に「同じ氷に立っていても昌磨はいない。ルフィーがいました」と大絶賛されると、照れ笑いを浮かべた。「本当になりきっているので『昌磨!』と言われるより『ルフィ』っていわれる方がうれしい。『ああ、ちゃんとなりきっているの伝わっているんだな』と達成感があった」と思いを明かした。一方で「試合で呼ばれたら照れちゃう」と話し、会場を笑いに包んだ。

同アイスショーは9月2、3日に愛知・ドルフィンズアリーナで行われ、フィナーレを迎える。「終わってしまうのがさみしい。もっといいものもっといいものと探しながら最後まで走りたい」と誓っていた。