昨年の高校総体、国体との3冠を目指す下北沢成徳(東京)が快勝スタートを切った。初戦となった2回戦で郡山女大付(福島)をストレートで撃破。エースのイェーモンミャ(2年)が力強いプレーでけん引した。

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下北沢成徳の2年生エース、イェーモンミャが、悲願の高校3冠達成へ勢いをつけた。高さを生かしたプレーが武器のチーム内で、スタメン平均身長177センチ(リベロ除く)より低い175センチながら、パワフルなスパイクは別格。「プレーでも声でも引っ張っていきたい」という言葉通り、第2セットの先制点をたたき出すなど抜群の存在感で躍動した。

ミャンマー人の父と母を持つが、日本生まれの日本育ち。最高到達点300センチの身体能力は、元同国代表の父から受け継いだ一方で、「日本語しか話せないんです」と屈託ない笑顔で明かす。現在のスタメンは、リベロ内沢明未主将を除き2年生という若いチームだが、そのほとんどが北沢中3年時に全国準優勝した際の仲間たち。「中学時代から同じメンバーなので言葉にしなくても通じ合う部分がある」と、あうんの呼吸が強さの土台にある。

そんなメンバーと、日本代表の石川真佑らを輩出し、春高3度の優勝を誇る名門校で切磋琢磨(せっさたくま)する。だからこそ、「自分のスパイクももっと磨けるし、チームも落ちているボールが全然多い」と、プレーの精度向上にまず目を向ける。「そこ(3冠)よりも、まずは目の前のことに(集中)。『1戦1戦いこう』と話し合っている」。勝利を積み重ねた先にある栄冠へ-。仲間とともに、勝利と内容にこだわり尽くす。【勝部晃多】

◆イェーモンミャ 2006年(平成18)12月17日生まれ、東京都出身。北沢中3年時の全日本中学選手権で準優勝。父はバレーボールの元ミャンマー代表。4歳年上の兄カウンゼン・マラはサッカー東京Vユース-産業能率大。175センチ、最高到達点300センチのアウトサイドヒッター。