昨年の世界クラブ選手権で日本史上初の銅メダルを獲得したレギュラーラウンド2位のサントリーサンバーズが、2季ぶりの王座奪還に王手をかけた。

ファイナルステージ初戦となった準決勝で、同6位の東レアローズと対戦。前日23日の準々決勝で昨季覇者の名古屋を下して勢いに乗る相手を寄せ付けず、3-1(25-20、25-21、23-25、25-23)で退けた。

堂々の試合運びだった。第1、2セット(S)は、ドミトリー・ムセルスキーやアライン・デアルマスを中心とした強力スパイカー陣が攻め立て、10点到達までに複数度の3連続以上の連続得点をマーク。一気に主導権を握り、危なくセットカウントを連取した。第3Sは立ち上がりの連続失点が響き落としたものの、一時は5点差を追いつくなど、集中を切らさない。再び序盤にリズムをつくった第4Sは、要所でムセルスキーが強烈スパイクを連発するなど流れを渡さず。マッチポイントでは相手のサーブミスを誘い、一進一退の攻防を制した。

リーグ最長身の218センチ、最高到達点375センチを誇るムセルスキーが、両チームトップの35得点でこの日のMVPを獲得。決勝へ導き、「勝てて良かった」と静かに喜んだ。

決勝は31日(東京・有明コロシアム)、パナソニック(同1位)-JT広島(同4位)戦の勝者と対戦する。パナソニックとの今季のRR対戦成績は2勝2敗の五分で、JT広島とは3勝1敗。「どちらが上がってくるか結果はわからないけど、優勝したい。お楽しみに」と、自信の笑みを浮かべていた。【勝部晃多】