21年東京五輪個人メドレー2冠の大橋悠依(28=イトマン東進)が、パリ五輪出場を決めた。

派遣標準記録(2分10秒70)をクリアして2位以内に入る内定条件を満たした。

前日の準決勝では2分12秒30の全体1位をマークし、決勝に駒を進めていた。「前半は全然(マックスで)いっていない。今日の感じを体が覚えていると思うので、明日も前半は力みすぎずに大きな泳ぎで攻めたい」とプランを描いていた。その言葉通り、自分を信じ、全力を出し切った。

400メートル個人メドレーは4位でパリ出場権を逃したが、東京五輪後は200メートルを本命種目として取り組んできた。「この種目で(代表に)入れなかったらやめると思う」。引退を覚悟して臨んだ「集大成」のレース。しっかり結果を出した東京五輪の女王が、パリへと羽ばたいた。

 

◆大橋悠依(おおはし・ゆい)1995年(平7)10月18日、滋賀県彦根市生まれ。草津東高-東洋大-イトマン東進。得意種目は個人メドレーで、世界選手権は17年に200メートルで銀メダル、19年に400メートルで銅メダル。21年東京五輪は個人メドレー2冠を達成した。22年に日本女子初のプロスイマー転向。174センチ、57キロ。