日本アメリカンフットボール協会は3日、フラッグフットボール世界選手権(8月27~30日、フィンランド・ラハティ)に出場する男女の日本代表選手を決定し、発表した。男女とも選手12人と補欠2人を選出。2028年ロサンゼルス五輪(オリンピック)の正式競技に決まった後、最初の国際アメリカンフットボール連盟(IFAF)主催の世界大会となる。
男子は、かつてアメリカンフットボールのNFLヨーロッパなどで活躍し、最高峰NFLに日本人で「最も近づいた男」WR木下典明が41歳で選ばれた。
世界的にも速い40メートル走4秒4の快足を武器に、大産大高、立命館大、オービックシーガルズで日本一。大学卒業後は登竜門のNFL欧州へダイレクトで挑み、アムステルダム・アドミラルズで06、07年のベストリターナー賞に輝いた。
07、08年にはNFLのアトランタ・ファルコンズに帯同。惜しくも練習生にとどまったものの、野球の大リーグ、バスケットボールのNBA、アイスホッケーのNHLを合わせた米国の4大スポーツで唯一、日本人が未到のNFLに最も肉薄した瞬間を味わった。
昨年2月に引退を表明していたが、今年4月、電撃的にフラッグフットボールへ転向し、現役復帰した。東京ヴェルディが、総合型クラブ化の一環としてフラッグフットに参入。国内社会人トップのXリーグの経験者、さらには今も所属する選手を迎え入れ、全日本選手権制覇、ロス五輪に多くの代表選手を輩出することを目標に発足した。その中で象徴として招かれた。
今回の代表には現役Xリーガーの藤本将司、池井勇輝も名を連ね、補欠には井上拓也も入った。Xリーグ出身者の代表入りは初めてだ。
そこに、昨年のアジア・オセアニア大陸選手権こそ故障で欠場したものの、第一人者の植松遼平が復帰。ほか世界選手権、アジア・オセアニア大陸選手権を経験した選手がそろった。
女子は、アジア・オセアニア大陸選手権の優勝メンバーであるQB磐田千紘(カンザスウェズリアン大)ら。米在住でアメフトの米国女子プロリーグなどで活躍し、現在はフラッグフットにも取り組むWR浜口芙由紀も初めて代表入りしている。
女子はこの大会で7位以内に入ると、来年のワールドゲームズ(中国・成都)出場権を獲得する。【木下淳】
■岩井歩・男子日本代表ヘッドコーチのコメント
今回の選考は「攻守両面や複数ポジションができる選手の登用」「Xリーグや海外を経験したアスリートと、フラッグの知識・技術にたけた選手群とのコンバイン」の2点に主眼を置いた。過去2大会は世界の強豪国相手に互角以上の展開をしながら、勝ち切るところまではいかなかった。精緻な技術と戦術が評価される日本の戦い方で、メダルを獲得することを目標に大会に臨みたい。
■桑原昂司・女子日本代表ヘッドコーチのコメント
女子は世界選手権の決勝進出を目標に、個々でも世界で戦える選手であること、チームのためにハードワークができることを基準に選手を選出した。米国に留学している磐田や米国でアメリカンフットボールとフラッグフットボールの経験がある初選出の浜口に触発されるように、海外への挑戦を志す選手も増えている。女子フラッグフットボールは変革期に入っていると言える。


