<高校ラグビー:報徳学園33-0黒沢尻北>◇2回戦◇30日◇花園

 黒沢尻北(岩手)が報徳学園(兵庫)に完封負け。26大会ぶりに東北勢が2回戦で姿を消した。

 黒沢尻北が昨年に続き、また報徳学園相手にノートライに終わった。この1年間「打倒報徳」を合言葉に体重増加とコンタクト強化に励んできただけに、スクラムやモールではほぼ互角。だが固い守備を破ることはできなかった。果敢に突破を試みたFB梅津友喜(2年)は「すぐにカバーが来て(トライを)取りきれなかった」と悔しがった。

 NO8大沢大和主将(3年)は28日の土佐塾(高知)戦で左足首靱帯(じんたい)を損傷。松葉づえをつかないとまともに歩けない状態だったが、痛み止めを飲み60分間フル出場した。試合後は左足を氷で冷やしながら「最後まで戦えて良かった。痛いけど、今は心の痛みの方が大きい」と話した。

 ただ、体で当たり負けしなかったことは自信にもなった。昨年は0-55。両チームのメンバーが岩手、兵庫の主力だった今年10月の長崎国体では5-66。確実に差は縮めた。大沢主将は「1年間やってきた結果は出せた。後輩たちはもっと強くなる」と次のチームへ期待を寄せた。梅津も「スピードと破壊力をつけて戻ってくる」とさらなる成長を誓った。