南北海道・室蘭地区が開幕し、春全道準優勝の駒大苫小牧が伊達緑丘を7回コールドで下し、初戦を突破した。

 エースで主将の伊藤大海(3年)が先発。毎回走者を出しながらも、4回を3安打無失点に抑えきった。3番打者としても1回1死二塁、右中間への適時三塁打で先制点を挙げるなど、投打で存在感を示したが「先制で気持ちが少し楽になったけど、球が高めに浮いて3者凡退の回がなかったのは修正しないと」と反省した。

 春の地区代表決定戦で苫小牧東に1回2死から1失点後、全道4試合の12回1/3含め、これで6試合通算24回2/3、失点していない。「0で抑えることでまわりも認めてくれる。0にこだわりたい」。ベンチ入り唯一の3年生投手で背番号1の覚悟は強い。

 14年センバツでOBヤンキース田中将大以来の完封勝利を挙げた右腕も、高校最後のシーズンを迎えた。「誰よりも甲子園に戻りたいという気持ちは強い。経験した自分が引っ張っていく」と頼もしい。07年以来8年間遠ざかる夏の聖地へ、戦いは始まったばかりだ。【保坂果那】