3季連続で甲子園に出場した静岡のエース村木文哉投手(3年)が12日、筑波大体育専門学群の推薦入試に合格した。来春から首都大学リーグで優勝4回の硬式野球部に所属し、4年後にドラフト上位でのプロ入りを目指す。

 インターネットで合格を確認した村木はすぐに気を引き締めた。「大切なのはこれからです。入ってすぐにアピールできるように準備したいです」。まずは最速146キロの直球に磨きをかける。「最終的には150キロ台中盤。プラス10キロが目標です」。実現すれば156キロで、今秋ドラフト1位でソフトバンクに入団した田中正義投手(創価大4年)と同じ球速になる。そこまで求める理由は「ドラ1レベルまで持っていきたい。勝てる投手になりたい」からだ。

 もともとプロ志望だったが、疲労性腰痛で今春の公式戦に1試合も登板できず、進路を再考。「最先端のスポーツ理論を学びながら、抜群の環境で野球ができる」と筑波大への進学を決意した。教員免許の取得も目指しながら、スケールアップを図る構えだ。静高では1学年上の堀内謙伍捕手(19=楽天)、同学年で今秋、西武ドラフト4位の鈴木将平外野手(3年)がプロ入りを果たした。「力を磨いて4年後、同じ舞台に立ちたいです」と燃える村木。大学でさらに力を付けて、夢への扉を開く。【鈴木正章】

 ◆村木文哉(むらき・ふみや)1998年(平10)7月19日、浜松市生まれ。都田南小1年から都田リバースで野球を始める。都田中3年春に全国大会出場。右投げ左打ち。184センチ、82キロ。血液型AB。