東北勢最後の出番となる不来方(こずかた、岩手)が23日、兵庫・尼崎市内で今日24日の静岡戦に向けて2時間ほどシートノックなどで最終調整した。シート打撃で本塁打を放ち、幸先良く初戦を迎えるエース兼4番打者の小比類巻圭汰主将(3年)は「誰が来てもやることは変わらない。自分たちのスイングをする」と宣言した。

 自慢の打撃力を甲子園で披露する。静岡対策を問われた小比類巻は「何点取られても、それ以上にとるだけ」と強気だ。この3月に卒業したばかりの野球部OBの加藤宏大さん(18)はこの日、シート打撃に登板し「みんな振れている。去年のチームだと柵越えはあまりなかったが、今年のチームは芯に当たるとホームランになる。そこが冬の成果」と仕上がりの良さを強調する。

 最後までチームスローガンを貫く。小山健人監督(30)は胸を張る。

 小山監督 ここに来るまでいろんな方々の支えがあったが、背負いすぎても自分たちの野球はできない。試合をやっている最中の2時間だけは楽しんでやることに集中したい。

 小比類巻も「全力でやって、10人全員で楽しみながらプレーするだけ」と同調する。甲子園でも肩肘張らず、選手10人で思う存分暴れまくる。