花巻東(岩手)の最速155キロ左腕、菊池雄星投手(3年)が16日、国内なら12球団OKの姿勢を打ち出した。この日、花巻市内の同校で日米20球団との面談をスタートさせた。2番手阪神との面談の中で、基本路線とする国内プロを選択した場合、交渉権を獲得した球団に入団する考えを示した。1番手西武は日本からメジャーに渡ったレッドソックス松坂を引き合いに、国内選択を猛アピールなど各球団の売り込み合戦が始まった。17日は残る国内8球団と面談する。

 1位指名を公言する虎の熱意が届いたのか。阪神との面談の中で、菊池が志望球団について口を開いた。面談を終えた阪神菊地東日本統括スカウトは「『国内に決めれば、12球団どこへでも指名されたところに行きます』と言ってもらいました」と説明した。菊池が基本路線とする国内を選択すれば、12球団OKの流れ。交渉権を獲得した球団によって進路を変えることはないという。

 阪神はこの日の面談で1位指名する方針を直接伝えた。さらに横浜高時代のレ軍松坂と菊池の甲子園での投球比較表を持参。現状の力を数値で分析した。菊地東日本統括スカウトは「非常に好感触です。国内で、という感触を受けました」と自信をのぞかせた。

 菊池が12球団OKの姿勢を見せたことで、日米20球団に及ぶ争奪戦はさらに激しくなりそうだ。この日、1番手で面談した西武は「松坂流育成プラン」をアピール。鈴木編成部部長は「メジャーに行くのは、日本で結果を残してからでも遅くない。うちなら松坂しかり、松井稼頭央しかり」と説明。日本で土台をつくってから、大リーグ挑戦するべきとの考えを伝えた。西武は松坂、涌井ら若手投手陣の育成には定評がある。これには菊池も「最初から最後まで笑顔だった」(鈴木編成部部長)と好感触を得た。

 オリックスは神戸の寮にあるイチロー部屋をアピール。長村編成部長は「イチローの部屋は今もそのままにしてある。よく練習して頑張っていた、という話はしました。オフは室内練習場にも来ますから」と伝えた。

 プロ側のアピール合戦に対して、菊池は各球団のトレーニング内容について質問するなど、自らがどう成長できるかという点を重要視しているようだ。12球団との面談が終了する17日、菊池自身が会見に臨んで国内球団への思いを語る。【前田祐輔】