右肩痛からの完全復活を目指し、今季から育成選手として再出発したヤクルト由規投手(26)が5日、都内の球団事務所で支配下選手としての契約を結んだ。背番号は「121」から「11」に戻ることが決まった。黒色のスーツに水色のネクタイ姿で報道陣の前に登場。今の思いを口にした。

 由規 去年の秋は、僕の中ではクビを切られてもおかしくないと思っていた。今までは1軍で投げる気持ちや、ローテーションを守ることを目標にしてきた。今年からは1軍で1球でも投げるということを目標にしたことで、自分の中で少しハードルが低くなった。その1球のために頑張ってきた。テレビで1軍の試合を見ると、たまに背番号「11」を着ている人がいたり、2軍の戸田まで足を運んでくれる人だったり。そういう人たちの姿を見て刺激をもらっていた。

 1軍の先発復帰日は、9日の中日戦(神宮)に内定している。11年9月3日の巨人戦(神宮)から1軍登板を遠ざかる。

 由規 自分の中では、過去の成績は0だと思っている。どうしてもスピードを期待されるかもしれないけど、目の前の打者にぶつかっていくところを見てほしい。投げて、勝って、神宮のお立ち台にあがっている姿をイメージしています。

 由規は11年に右肩痛を発症。13年に右肩の手術に踏み切った。衣笠球団社長、小川SDや真中監督が視察に訪れた6月22日のイースタン・リーグ巨人戦(ジャイアンツ)で、5回3安打2失点(自責0)。最速151キロをマークし、8奪三振と好投したことで首脳陣からのゴーサインが出た。