残り19試合、日本ハム大谷翔平投手(22)が“限界”に挑む。今日6日のロッテ戦(旭川)で、1カ月半ぶりに投手として実戦復帰する予定。今後は先発ローテーションに復帰しつつ、中軸打者として逆転優勝を狙うことになる。栗山英樹監督(55)は、これまでは避けていた登板前後日の野手出場など、あらゆる可能性を排除せずに、制限解除で二刀流起用していく考えを示唆した。

 すべては逆転優勝のために-。大谷が、球史に残る「フル回転」に挑戦する。入団から4年、体のコンディションを注視して、慎重に二刀流に挑んできた栗山監督も、「(これまでの)マニュアルから外れているのは間違いない。すべての可能性がある。勝つためにやる」。状態次第では制限を解除しながら、投打で連戦させることも辞さない構えだ。

 今日6日のロッテ戦(旭川)で、ついに投手として復活する。右手中指のマメをつぶした影響で、投球フォームのバランスを崩し、先発としては7月10日以来の登板となる。雨の予報もあるが、旭川は昨年、完封勝利を挙げている相性のいい舞台。「自分の投球ができれば、それが一番いいと思う。相手よりも、今は自分のことをしっかりと頑張りたいです」。短いイニングで降板することになりそうだが「1人でも多くアウトを取れれば」と見据えた。

 明日7日にもロッテ戦(札幌ドーム)が組まれている。野手に専念している間は、3番打者として打線を引っ張ってきた大谷。栗山監督は「ブルペンで投げている負担と同じでいけるかもしれない」。これまでも、試合前にブルペンで数十球を投げてからDHでフル出場してきた。少ない球数で降板する今回ならば、翌日のDH出場に踏み切る可能性も高い。

 さらに先発ローテーションに復帰する今後についても、登板前後日の野手出場を解禁することを示唆。登板日のDH解除に関しても「やるかもしれないし、考えていく」と、あらゆる起用法を否定しなかった。

 泣いても笑っても、残りは19試合。首位ソフトバンクとのゲーム差はわずかに1。大谷は「1試合1試合、しっかりと戦っていければいい」。投打でチームに貢献できる二刀流の強みを、最大限に生かす。【本間翼】

<過去の大谷サプライズ起用>

 ◆投手→右翼 1年目の13年6月18日広島戦(マツダスタジアム)に「5番投手」で先発。4回3失点で降板後、5回から右翼守備に入った。

 ◆外野からリリーフ 同8月18日ソフトバンク戦(帯広)に「5番右翼」で先発し、8回から4番手として登板。1回1安打無失点だった。

 ◆リアル二刀流 今年5月29日楽天戦(コボスタ宮城)に、4年目で初めてパ・リーグ公式戦でDHを解除し「6番投手」として出場。7回1失点で勝利投手となり、打撃でも3安打1打点。

 ◆交流戦史上初 同6月12日阪神戦(札幌ドーム)で、交流戦史上初めてDHを解除し「5番投手」で打席に立った。2打数無安打だったが、マウンドで自身が持つ日本球界最速163キロを5球マーク。

 ◆1番投手 同7月3日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で、常識破りの「1番投手」で出場。プロ野球史上初となる投手の先頭打者アーチを放った。