ソフトバンク松坂大輔投手(36)が、今日1日から1軍に合流することが決まった。9月30日の試合前、松坂はヤフオクドームを訪れ工藤監督と会談した。内容について、松坂は「監督に聞いてください」と言葉少なに球場を後にした。現状報告を受けた同監督は「仙台に連れていく。状態が上がっているのは間違いない。チャンスを与えたい」。2日の楽天戦(コボスタ宮城)で中継ぎ登板し、1、2回の起用になる方向だ。

 松坂は昨年8月に右肩を手術。今季も右手の違和感や腰の張りなどに苦しんだ。リハビリ生活が続き、ここまで1軍登板がなかった。それでも「今はそこ(1軍)しか見えていない」と言い続けてきた。この日は福岡県筑後市のファーム施設のブルペンで約40球。右肩手術をして以来、初のブルペン3連投で回復ぶりをアピールした。

 メジャーでもメッツ時代に中継ぎの経験がある。9月22日の3軍戦(対社会人ホンダ熊本)、25日ウエスタン・リーグ阪神戦と中2日で2イニングを投げたのは、中継ぎの可能性を探るためだった。「今はスムーズに投げられている」と右肩の状態もよく、短いイニングなら連投も可能。150キロを超す直球は投げられなくても、スライダー、チェンジアップと多彩な変化球と豊富な経験値がある。

 工藤監督は「結果を見させてもらう。2軍とは違い、気合の入った状態で彼の球を投げれば、来季に向けての自信になる。そこ(CS)も含めて、可能性はある」と短期決戦の起用も否定しなかった。2年間の苦しかった思い、マウンドへ立ちたいという思いをようやく爆発させる時が来た。