今季限りでの現役引退を表明している楽天栗原健太内野手(34)が1日、コボスタ宮城で行った引退会見で涙した。

 スーツ姿でマイクの前に座り、支えてくれた家族への思いを聞かれると、こらえきれなくなった。「家族とは普段は野球の話をしないんですが、伝えた時は『一生懸命にやっている姿を見ていたから、悔いはないよ』と言ってもらって…」と右手で目頭を押さえた。

 昨秋11月に、広島から地元東北の楽天へテスト入団。古傷の右肘の影響から1軍出場はかなわず、イースタン・リーグ47試合で打率1割8分8厘、4本塁打、15打点だった。「栗原といえば長打と言われるなか、4本でもファンの皆さんにホームランを見せられてよかったです。楽天に来た時に1年勝負と決めていた。戦力になれず、思うようなバッティングができなかったので、引き際かと思い、9月下旬に決めました」と決断の経緯を説明した。

 3度の故障を経験しながら4年連続20本塁打など活躍を続け、17年間のプロ生活を全うした。「リーグ優勝ができなかったことは残念ですが、この1年は何とかイーグルスの力になりたいと思ってやってきた。3度のケガも、一生懸命に練習してきた結果。後悔はしていません。全てがいい思い出です」と振り返った。