異例の“壮行実戦”敢行へ。阪神藤浪晋太郎投手(22)が10月末までの秋季練習中に実戦マウンドを踏むプランが浮上した。前日18日、11月10日から13日まで行われる侍ジャパン強化試合のメンバーに選ばれた。実戦感覚を取り戻すため、紅白戦かシート打撃に登板する可能性が高くなった。

 今季最終登板は9月30日巨人戦(甲子園)。1カ月以上も間隔が空けば、本来の実力を発揮しづらい。故障のリスクもゼロとはいえなくなる。香田投手コーチは「そういうチャンスがあるなら、秋季練習中にもできるなら(実戦形式を)やってあげたい。対外試合は無理でしょ? 紅白とか、やるとしたら、そういうところになる」と説明。高知秋季キャンプ中ならまだしも、10月の秋季練習中では珍しい紅白戦が開催されるかもしれない。

 もちろん原口、高山、北條ら若手打者が鍛錬を積む舞台でもあるが、藤浪にとってはまたとない状態良化のチャンスとなる。「機会があれば、ちょっとぐらい投げられたらいいんじゃないですかね。そんなにガッツリとは言わないですけど、ちょっとでも投げられれば違うかなと思います」と首脳陣の配慮に感謝した。

 19日は甲子園で秋季練習に参加し、ブルペン投球も行った。香田投手コーチは「体に張りがある中でバランスよく投げられている」と納得顔だ。17年WBC出場に向けて、球団も一体となって大黒柱をサポートする。