東京6大学の奪三振マシン、明大・柳裕也投手(4年=横浜)は、中日、DeNAから1位指名され、中日が交渉権を獲得した。

 中日森繁和監督(61)が大仕事だ。直前に作新学院・今井から柳に変更したという。「うちに今一番必要なのは、俺が使いやすい投手。高校生にも素晴らしい投手がいたけど」。先につかんだ封筒が当たり、ラミレス監督の横で小さくガッツポーズした。「完璧。俺の仕事は100点だ」と全体を総括した。

 終了後、担当の佐藤スカウトと東京都府中市の合宿所に駆けつけた。約5分間の対面の中で「中日のドラフト1位のプライドを持って、有終の美を飾ってほしい」と伝えると「よろしくお願いします」と返答があったいう。「いい顔をしている。力強さを感じた。家が近いので来たんだ。(自分は)これが最後のドラフトかもしれないが(柳を引き当て)十分でしょ」と自賛した。柳は「気さくに話していただいた。おっかないとは思わない。来ていただけたことはすごくうれしい」と“強心臓”で初対面を振り返った。【柏原誠】