こりゃ、掘り出し物や。阪神からドラフト8位指名されたパナソニック・藤谷洸介投手(20)が2日、社会人野球日本選手権(京セラドーム大阪)のJFE西日本戦に先発。6安打、7奪三振の完封勝利を収めた。最速142キロながらスライダーなど多彩な変化球で的を絞らせず。153球を投げ「どうにかして(9回を)投げたろと思ってた。3年間、結果を出せてなかったので恩返ししたかった」と余裕の笑みを浮かべた。
虎の目に狂いなしだ。194センチの長身。素材の高さは誰もが注目していた。ただ、社会人に入ってから3年間の実績はほぼゼロ。高校時代には右肘の故障歴もある。まだこれから…。ところが担当の畑山統括スカウト補佐の考えは違った。「9月に入ってから成長した。これならうちで鍛えたらと思って推薦した」と猛プッシュ。グラウンドを見つめて「今日は社会人になって一番の投球だったね」と、してやったりだ。
急成長の秘密は1日7食の食事だ。藤谷は「米を食べてます。1回のドカ食いよりも、空腹を減らす。寝る前にも食べます」と高校球児のような食生活を明かした。今夏から体重が7キロアップして現在は90キロ。球質に変化が生じ、球速は変わらなくても「真っすぐで空振りが取れるようになった」。20歳の藤谷にとって殻を破った記念すべきドラフト指名後初勝利。虎のスカウトはその瞬間を見逃さなかった。【桝井聡】
◆藤谷洸介(ふじたに・こうすけ)1996年(平8)2月12日、山口県生まれ。周防大島で3年夏の県大会1回戦で右肘骨折。甲子園出場なし。パナソニック入社1年目はリハビリと体力強化に明け暮れたが、3年目の今年に入って登板機会が増えた。194センチ、90キロ。右投げ右打ち。



