西武投手陣が「テンポアップ改革」に取り組む。明日5日から始まる宮崎・南郷秋季キャンプ中に、1球10秒間隔などで時間を区切った投球練習を取り入れる。今季制定の投球間隔を測定するスピードアップ賞で、牧田はリーグ1位の8・1秒、小石が2位の9・3秒。しかし「特に若い投手は、ピンチでテンポが悪くなる傾向がある」と土肥投手コーチは言う。「自分の間合いで投げることが大切。テンポ良くストライクを先行、かと思えば、逆に長く持ったり」と、駆け引きの主導権を奪う狙いだ。

 FA権を行使した岸の去就は流動的だが、エースの去就に関係なく、先発の台頭は巻き返しの絶対条件。土肥コーチは「多和田に高橋光成。下地の経験をした投手が、いかに積み上げてローテに定着するか」。辻新監督も「投手のテンポがいい方が守りやすい」と、練習の趣旨に賛同した。時間を操る投手陣を中心に、堅いディフェンスを築く。