鬼、鬼、鬼だ。日本ハム栗山英樹監督(55)が5日、17年シーズンに向け、鬼宣言をした。都内で行われた日本ハム東京支社での年頭式典に出席。「もともと鬼だけど、鬼3倍くらいで」と、球団史上初の2年連続日本一へ、より厳しさを増して接する。

 グループ社員約1000人が集まった中でのスピーチ。栗山監督は、昨年のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第5戦の舞台裏を話した。第4戦まで無安打のベテラン田中賢をスタメンから外した采配を「怒らせてもいいからと思った」と振り返った。代わりに二塁で起用された杉谷の「大事な試合に向かう純粋さ」に感動したと明かし、「選手を怒らせてもいい。嫌われてでも(活躍できる)そういう環境をつくっていきたい」と、非情采配に徹する。

 この日、真新しいスーツとネクタイを身にまとい登場した。「1回壊す。1から作り直す。『あれ? 去年日本ハムって何位だっけ?』というのが理想」と、チームを再構築する。「ファイターズの歴史の中で日本一連覇という歴史はない。我々は新しい歴史の中でいつも戦っている」。自らに言い聞かせるように、力を込めた。【保坂果那】