こんな外国人、おらへんで! 阪神エリック・キャンベル内野手(29=メッツ)が14日、シートノックで初めて左翼の守備に就いた。この日は首脳陣からの要望だったというが、本職の三塁に始まり、一塁、二塁、そして外野。第3クール終了時点で、4つ目のポジションを守った。「自分では問題なくできたと思う。打順やどこを守るというのは、自分では決められない。与えられたポジションを全力でやるだけです」と優等生のコメントを残した。

 守備に対する意識の高さは抜群だ。投内連係では三塁、スチール練習の際には二塁に立った。捕手の送球を受け、一塁とのランダンプレーも無難にこなした。「アメリカでも、キャンプの1、2週間は基本的なことをやる。変わりはないよ」。その後は三塁ベースでボール回しに参加。終わると、二塁でノックを受けた。しかも、まだ物足りなかったのか、ファーストミットを持って、宜野座ドームへ。黙々と打撃マシンの球を受けた。「いろんなところを守りたい」と金本監督にアピールしたが、その言葉通りに動き回っている。

 メンバーが固定されていないだけに、キャンベルが複数ポジションを守れれば、起用にも幅が出る。福留や糸井が休養で欠場すれば、外野も可能。しかし、すべては打撃で本領を発揮してこそ。この日のフリー打撃は63スイングで6本の柵越え。打撃の調子が上がれば、これ以上なく、楽しみな存在になる。【田口真一郎】