B組のJR東日本東北(宮城)が10-1の7回コールドでホンダ(埼玉)に快勝し、開幕試合を制した。2番・高崎健太外野手(23=専大)が、独特の「四股踏み打法」で、4安打2打点3得点と大活躍した。

 高崎が「四股踏み打法」をさく裂させた。左打席に入るたびに、四股を踏むように相手捕手の目線の高さまで腰を落としてバットを構える独特のルーティンで、安打を量産した。

 1回表はチーム初安打の内野安打で出塁。2死二塁から5番小笠原諒介(26)の中越え二塁打で先制ホームを踏んだ。5回も中前打から生還。打者一巡(11人)の7回は、この回先頭でやはり中前打から5点目のホームを踏み、再度巡ってきた2死二、三塁の5打席目で右翼適時打を放った。「1打席目がヒットになったので気持ちが楽になった。チームが勢いづく勝利」と開幕戦白星に貢献した。

 社会人2年目。身長163センチと小柄ながら「フルスイングで遠くに飛ばしたい」と長打も打てるパワフルな打撃を心掛けている。戸籍上は旧字交じりの「髙﨑」だが、試合終了までスコアボードの表示が「高埼」のままのハプニングもあった。だが高崎は「試合前はみんなに笑われましたが、逆に和んで緊張が解けた」とチームのムード作りにも一役買った。

 藤井省二監督(54)も「高崎が打った試合は勝つ確率が高い」というチーム勝利のバロメーター。さらに「フリー打撃でも1球も無駄にしないで(ヒット性の打球を)8割近く打つ。打ち損じが少なくボールを的確に捉えられる」と信頼する。社会人になった昨春から始めた「四股踏み打法」のルーティン。高崎は「疲れると上体が浮くので始めた。背が高くないので相手投手が嫌がるバッティングをしたい」と闘志を燃やした。【佐々木雄高】

 ◆高崎健太(たかさき・けんた)1994年(平6)1月6日、静岡・浜松市生まれ。内野小1年から浜名ヤンキースで野球を始める。同5年から浜松南リトルに所属。浜名中では浜松南シニアに在籍。常葉菊川では2年春から2番中堅でレギュラー入り。同夏の県選手権で準優勝。専大では2年春からベンチ入りし、4年春の全日本大学選手権出場。家族は両親、兄、姉。163センチ、71キロ。血液型B。