寡黙な男、下柳もいつにない言葉で、天国にささげる白星を誓った。「ただのオープン戦じゃない。勝ちたいのはいつもそうだけど、特別そう思う」。5日の追悼試合での先発に向け、闘志をむき出しにした。
例年は3月10日前後にオープン戦初登板を踏むが、1週間近く前倒しにした。すべては、島野氏への感謝の思いをマウンドで示すためだった。登板前日のこの日は甲子園新室内で調整。続木トレーニングコーチ相手のキャッチボールではチェンジアップ、シュート、フォークを交える姿は、本番さながらの気迫だった。
昨年12月18日の告別式では、あふれる涙を何度も手でぬぐった。突然の訃報(ふほう)を聞き、自主トレ先の奄美大島から急きょ帰阪しての列席だった。ショックから立ち上がり、勝利のプレゼントで、お世話になった「名参謀」を天国に送る。




