<阪神4-2横浜>◇28日◇京セラドーム大阪
腕を武器にした最強の男たちが、今年もホームベースに固く鍵をかけた。2点リードで迎えた最終回。藤川が2安打されながらも封じた。誰もが緊張する開幕戦で、JFKが当然のように無失点リレー。ウィリアムスは笑った。「最後も全然大丈夫だったろ?
藤川だから」。ヒヤヒヤなんて、言葉はいらない。満員の虎ファンに確実に勝利を届けた。
試合前に、恒例の儀式が行われた。ウィリアムスが黄色のリストバンドを投手陣に配った。「FRATER
IN
TELUM」。黒字で記されたラテン語の意味は「腕を武器にした戦う集団」。06年のシーズン直前に左ひざ手術で戦列を離れた左腕が、再来日のときにきずなの証しとして周囲にプレゼント。それが今でも続いている。ラテン語とともに、「侍」の文字も。マウンドでは孤独だが、心はひとつにつながっている。
JFKとは言え、開幕直前は不安要素もあった。久保田は右足親指の裏にマメを作ったが、1日の休養で戦闘態勢に戻った。打者3人をわずか6球で料理。「いい開幕を迎えられた。(マメは)全然問題ない。今日の投球を見れば、分かってくれるでしょう」。ウィリアムスもメジャー戦で5失点したが、この日は圧巻の2奪三振。「ゴロを打たせようと思っていた。うちのバッターがよくやってくれたね」とさらり。不安は取り越し苦労に過ぎなかった。そして藤川。「まだこれからでしょ。春先だったので」。この3人だけは底が知れない。【田口真一郎】



