<ヤクルト4-1阪神>◇19日◇神宮

 ヤクルト村中が、首位阪神の前に立ちふさがった。初回に先頭赤星へ四球を与え、いきなり1死二塁のピンチを招いた。だが、3番新井をフォークで、4番金本を146キロ外角直球で連続三振に仕留めて窮地を脱した。味方の拙守から1点こそ失ったが、7回2安打1失点で今季2勝目をマーク。これまでは立ち上がりに失点する場面が目立っていたが、高田監督も「初回を落ち着いて切り抜けてくれたし、その後は完ぺきな投球をしてくれたね」。成長の跡が見える投球を笑顔でたたえた。

 バットでも、プロ初打点を記録した。3-1と2点差に詰め寄られて迎えた4回1死一、三塁。カウント0-2からスクイズをしたがファウルで失敗した。だが「切り替えられた」と、しぶとく二ゴロで三塁走者を迎え入れた。「(宮本から)勝てる投手は打てなきゃダメ(と言われた)。スクイズは緊張しましたが、その後はゴロで…、前に飛ばすことができて良かった」と、貴重な追加点を満足そうに振り返った。

 4日の中日戦で7回3安打1失点でプロ初勝利を挙げた左腕は、この日も力のあるボールを投げ込み、首位を快走している阪神の連勝も5で止めた。ここまで巨人、中日、阪神と上位候補との対戦が続いているが「怖がってたらピッチングにならない。自分の投球をすることだけで、相手は気にしなかった」。新井、金本の主軸相手に真っ向勝負も挑み、5打数無安打(1四球)とねじ伏せた。

 プロ3年目の村中は、投打にわたる活躍で本拠地初白星をつかみ取った。お立ち台でファンの喝采を浴び、慣れないヒーローインタビューでは失敗した。「またかんじゃったので、練習してきます」と約束した。チームは好スタートをきったものの5割まで落ち、この日負ければ借金生活に入るところだった。課題の立ち上がりを克服した期待の左腕の奮闘で再び貯金1。今季の大ブレークを確信させた。【松本俊】