<日本ハム4-2ソフトバンク>◇19日◇札幌ドーム
平成の鉄腕が“本塁打配給王”のレッテルを背負った。ソフトバンク大場翔太投手(22)が、またも1発病に泣いた。6回4失点のうち3失点が本塁打。通算8被弾は断然の12球団ワーストだ。1試合当たりの被本塁打1・96は、71年に48本でシーズン最多被本塁打記録をつくった広島池谷の1・91をも上回る。「本塁打を打たれないようにと思っていたんですけど…。2本も打たれてチームの皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです」。大場の口からは反省の言葉が続いた。
今季14失点中、実に12失点が本塁打による。「今まで何本、打たれてる?
打たれてるのは全部、芯でとらえられている。狙って投げる、のではなくただ投げているだけ」と杉本投手コーチ。2回の佐藤の2ランは外角を狙った直球が、内角に入る逆球。6回には2戦連発のスレッジに、フルカウントから123キロスライダーが真ん中に行く失投を運ばれた。「(佐藤のは)逆球で力のない球が行った。自分の投げるボールが悪いと思う」と大場は一切、弁解しなかった。
デビュー戦でリーグ史上初の無四球完封勝利を飾った。勢いに乗って登板した2戦目の3月30日の西武戦。「ストライクを取りにいった」スライダーを痛打されるなど、1イニング3本塁打を浴びた。その反省を生かし5日のロッテ戦には「厳しいところに投げ込む意識」で臨んだ。結果は新人史上初の出場全員奪三振も達成する完封。力を示す一方で、敗戦を糧とした。だが、勝敗の付かなかった12日の西武戦と合わせ、2試合で5被弾。この日はカーブを有効的に使う余裕もなく、打者の目先が変わらない真っ向勝負を挑むスタイルが、あだとなった。
チームは3連勝後の3連敗で借金生活に転落した。25試合以上を消化して借金を背負うのは、02年8月23日以来、実に2066日ぶり。「大場は4点だから責められない。いかんせん今は打線に元気がない」と王監督も3戦4得点の打線を敗因に挙げた。大場の配給ぶりとは対照的にチームは12本塁打。「うちは12本か。最下位じゃないか。そこの流れが来るまで我慢するしかない」。大場が削減に悩み、苦しむ本塁打がチームに必要というのも、何とも皮肉だった。【中村泰三】




