<中日3-2阪神>◇3日◇ナゴヤドーム

 中日が今季2度目のサヨナラ勝ちだ!

 同点で迎えた9回無死満塁から5番和田一浩外野手(37)が中犠飛を放ち試合を決めた。前日2日、2度の敬遠で孤立させられたが、この日は3得点すべてに絡む活躍だった。9回のチャンスをお膳立てした3番森野将彦内野手(31)は2試合連続の猛打賞。頼もしい3、5番が全6安打中5安打をマーク。チームは、すべて逆転で今季初の3連勝を決め、巨人と並び2位タイに浮上した。

 落合竜には、自分の仕事に徹する男がいる。だから強い。シーソーゲームを演出し、かつ渋い犠飛で勝負を決めた。主役は頼もしき5番和田だった。

 2-2で迎えた9回無死満塁。阪神メッセンジャーが投じた内角よりの直球をセンター方向にはじき返した。中堅マートンが捕球した瞬間、三塁走者セサルが本塁へ走りだし生還。一塁ベース付近でベンチを見ながら笑顔を浮かべた和田は、駆け寄るチームメートを両手を上げて迎えた。

 和田

 みんなつないでくれて、たまたまボクのところに(打順が)来た。ほんとに苦しいところだけど、みんながつないでくれた。絶好調?

 たまたま結果が出ているだけ。

 この日、チームが挙げた3得点すべてに絡む活躍だった。2回先頭で二塁打。松井佑の二ゴロでキッチリ三進し、小山の犠飛で先制のホームを踏んだ。阪神城島にソロ本塁打を浴びて1点を勝ち越された直後の7回裏には、無死一、二塁から阪神江草のスライダーを打ち抜き三遊間を破った。チャンスメークもすれば、流れを引き戻す一打もお手の物。それでもベテランはただサラリと、周囲に感謝した。

 前日2日には開幕から6試合連続で続いていたヒットが止まっていた。2日前に落合監督は「6番井端」をあきらめ、昨季同様の1番に起用。その影響もあり阪神ベンチは明らかに5番和田との勝負を避けた。2つの敬遠もあり、ノーヒット。だが、和田は「(他の)打順がどうであろうとボクの役割は5番。(敬遠について)それが野球だと思うし、いらつくということもない」と平然と話した。この日、プレッシャーの中で放ったサヨナラ犠飛。平常心こそが最大の武器だった。

 もう一人、和田がドッシリと構えられる要因を作っているのが3番森野だ。この日も4打数3安打。連続試合安打を8試合に伸ばした。後半の2本は7、9回のチャンスを広げる貴重な安打だった。打率5割1分7厘はリーグトップに浮上。「ボールが止まって見える?

 そんなことない。ボールは動いています」と冗談交じりに話す言葉に絶好調ぶりが表れる。

 そして打率2位は他でもない、5割の和田。この日、野手でヒットを打ったのは2人だけ。落合監督も「(塁が)詰まっちゃえば、勝負せざるを得ない。和田で決めないとだめだと思った」と胸をなでおろした。ともに開幕8試合ではや5度目のマルチ安打。頼もしい3、5番が機能している限り、サヨナラ勝ちも必然だった。【桝井聡】

 [2010年4月4日11時43分

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