<巨人2-5中日>◇25日◇東京ドーム

 竜の4番が意地の決勝打を放った。中日森野将彦内野手(32)が、2-2の7回、1死一、二塁で巨人がつぎ込んだ左腕・山口から直球をはじき返して左中間フェンス直撃の二塁打。勝負強さを発揮して勝ち越した。9回は5試合ぶりに和田一浩外野手(38)の安打で越智も降板させ、ライバルが誇る左右の中継ぎを攻略した。

 一直線に上がった打球が左中間フェンスに直撃した。4番森野が適時二塁打で勝ち越しの走者を呼び込んだ。「最近、4番で仕事をしていなかった。チャンスだったのでここで仕事をしないとって思った」。敵地東京ドームの歓声をひと振りで黙らせた。

 もがいていた。主砲ブランコの打撃不振などで2年ぶりの「4番」を任されたのは、8月6日の阪神戦から。だが、今季3番として打率3割2分9厘、11本塁打を放っていたバットが急に鳴りをひそめた。4番としてはこの試合まで16試合で打率2割7分3厘、本塁打はゼロ…。つながらない打線の責任を感じていた。

 チームを引っ張ってきた和田が、10日横浜戦で左足に自打球を受け負傷。足を引きずり試合に出場し続ける姿を目の当たりにした。「ベンさんにこれまで(チームが)頼りすぎていたということ。やっぱり何とかしないといけないという思いはあった」。満身創痍(そうい)で試合に出続けるベテラン和田の執念に熱くならないはずがない。森野の闘志がバットに乗り移った。

 「だからピッチャーと3、4、5番だって。野球っていうのはそういうふうにできてるんだ。それで真ん中が打つか打たないか」。落合監督はお決まりのフレーズを繰り返した。森野は「4番が打たないとチームが乗っていかないですから」。オレ流打線の中心には背番号30がどっしりと座っている。【桝井聡】

 [2010年8月26日11時37分

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