リーグ最低打率にあえぐ中日ジョエル・グスマン外野手(26)が巻き返しに燃える心境を激白した。交流戦も近づき、爆発が期待される時期。新助っ人は今後の浮上を断言した。

 「このままじゃ終わらない。重圧も感じていないし自分がどういう選手か知っている。今の結果では判断しないでほしい。(シーズンが)終わった後の結果で判断してくれ」。

 ブランコを上回る大砲と期待されながら、ここまで打率1割5分6厘はリーグ“断トツ”の最下位。出塁率も1割8分5厘と打線を寸断している。だが、若干16歳でドジャースと契約した男は自信たっぷりに約束した。

 今日からは甲子園での阪神戦。本拠地での前回対戦では阪神投手陣に12打数1安打と抑えられたが、投手だけでなく捕手も分析してきたとグスマンは言う。阪神の司令塔・城島対策もほのめかした。

 「城島はアメリカでの経験もあるし、ベテランのいい捕手だ。ただ、僕も1度対戦したわけだから。日本は捕手が投手をリードするということはわかっている。だから、投手だけでなく、捕手も研究している」。

 弱点である内角を攻められ、最後は外角のボール球で三振というパターンを繰り返してきたが、相手捕手の配球を読み切るよう努力している。今度ばかりは城島のリードをかいくぐる一打が期待できるかも知れない。

 「ストライクがくれば振る。だれに聞いても積極性を失ってはいけないと言われるよ」。バットにさえ当たれば、そのパワーは実証済み。どん底でも自信を失わないグスマンが甲子園で浮上のきっかけをつかむことができるのか。【鈴木忠平】