<巨人1-0広島>◇10日◇東京ドーム
巨人西村健太朗投手(26)はベンチでじっと戦況を見つめた。1点リードの7回2死満塁。ピンチでバトンを渡した2番手の山口が石井を一ゴロに仕留めた。西村の張り詰めた顔から白い歯がこぼれた。自分の招いたピンチを救ってくれた山口に2度お辞儀。「絶対抑えてくれると思ってました。リリーフの人に助けてもらってるので、感謝しています」と、明るい表情を見せた。
6回2/3を無失点で初めての7勝目。昨年沢村賞の前田健との投げ合いも制した。「エースに投げ勝ったのは、自信になります」と手応えを口にした。チームでは14勝の内海に次ぐ勝ち数。7月に中継ぎから転向した男は、今や先発陣の「柱」に食い込む勢いだ。
昨年は7月の不振で2軍落ち。以後1軍に上がれなかった。「僕にとっては夏場が問題なんです。いつも調子を落としてしまう」。課題は「夏男への変貌」だった。方法論は睡眠時間8時間の確保だった。この夏は節電&猛暑で、寝苦しい夜も多かった。それでも「僕、どこでも寝られるんですよ」と涼しい顔で言う。快眠枕などの睡眠グッズは必要ない。飛行機移動でも離陸と同時に熟睡するほど。特技で快眠を徹底的にキープし、「心技体」の安定につなげた。
防戦一方の展開に原監督も「1-0というね。奇跡ではないんですけど、そのくらいに重い試合。大劣勢の中、0点で抑えられた。今日のようなゲームは、(普段は)あまり感じないんだけど、胃が痛くなるね。そうそうないゲームだと思いますね」と興奮を表現。1-0勝利は今季12球団で一番遅い。4試合ぶりの白星で、3位に浮上した。価値ある1勝を、西村がたぐり寄せた。【斎藤庸裕】



