<巨人4-0中日>◇18日◇東京ドーム

 開幕投手の意地を込めた快投だった。巨人東野峻投手(25)が8回2安打無失点で、8月27日広島戦以来の7勝目。今季無敗だった中日ソトとの投手戦を制した。「今年の中でも一番良かった。落ち着いて投げられた」と納得の表情を浮かべた。

 試合前の状態は最悪だった。2日前のブルペンから調子が上がらず、試合直前のブルペンでも乱調。「ダメ元でいこう」と割り切るほどだった。窮地を救ってくれたのは女房役の阿部だった。「(調子が悪いとか考えるのは)諦めろ。投げさせてもらっている喜びを感じながら投げろ」とゲキを受け、気持ちをリセット。無心で腕を振り、スコアボードに0を並べた。

 配球にも工夫があった。今季は左打者に対し、内角にカットボールを投げてきたが、阿部の助言で右打者の外角にも投じた。6回2死二、三塁のピンチは森野に、「嫌な感じがあった」とカウント1-1から3球目にチェンジアップ、勝負球にフォークを選択。的を絞らせず、空を切らせた。

 原監督は「今シーズン1、あるいは本人のキャリアの中でも、1、2の出来だったんじゃないですかね」と絶賛。川口投手総合コーチも「エース的なピッチングでしょう」と評価した。「今日は良かったけど、次です」と東野。勝利の感慨には浸らず、球場を後にした。【久保賢吾】