<阪神3-0巨人>◇6日◇甲子園

 巨人の貧打ぶりが深刻だ。今季初の阪神戦で能見の前に、わずか2安打しか打てず完封負けを喫した。原辰徳監督(53)はオーダーを変更せずに各打者の復調を期待するも、今季7試合目で早くも4度目の完封負け。4戦連続で適時打なしと、まるで打てない。先発の沢村拓一投手(24)は好投したものの、打線の援護なく2敗目を喫した。打開策はないのか?

 「無敵巨人軍」じゃなかったのか。巨人がまたまた完封負け。3連戦初戦は3連続、開幕7戦中4試合が完封負けは、セ・リーグ初の屈辱だ。甲子園のベンチ裏で原監督は、感情を表に出さず、平素のさわやかな口調を崩さない。「そうですね。まあ、この悔しさを、明日からの糧にする。そういうことですね」。言葉を探しながら、精いっぱいの明るさで話した。

 爆発力が売りのはずだった無敵打線が、22回無得点。1点を奪えない。顕著なシーンは5回だ。先頭の高橋由がチーム2本目(結果的に最後)の安打を放ち、無死一塁。打席は小笠原。バントのサインに、初球をファウル。2球目の前、サイン交換に手間取った。

 小笠原は勝呂三塁コーチの近くまで歩み、口頭で確認。すると、サインはヒッティングに変わった。結果はフルカウントから空振り三振、盗塁死のゲッツー。好機は一瞬で消えた。その裏、阪神は無死一塁から、小笠原と同じ7番の金本が安打で続き無死一、二塁。先制点につなげたのは、皮肉なくらい対照的だった。

 ちぐはぐ感が否めない。16年のキャリアで1犠打の小笠原に、バントから一転して強攻、併殺では、流れは悪くなる一方だ。岡崎ヘッドコーチは「初球のファウルで無理そうじゃないかなと、変えたんじゃないかな」と、言葉を濁した。サイン交換がスムーズにいかなかったのが変更の要因ともみられる。

 1回無死一塁。2番ボウカーにもバントを命じた。「何とかして1点欲しい」と岡崎ヘッドコーチ。得点圏に走者をと、助っ人に初めて犠打を求めた。ただし、懸命の策も得点に結び付かない。

 犠打の試みはあったが、前日予告していた打順変更はなかった。岡崎ヘッドは「チームとして組み替えないということになった」と、忍の一字を強調した。原監督は「こういうときこそ、クリーンアップが大いに爆発してもらわないとね」。あくまで、無敵打線の目覚めを待つ。【金子航】