<広島5-2巨人>◇26日◇マツダスタジアム
巨人小笠原道大内野手(38)が、今日27日に出場選手登録を外れることになった。左太もも裏の肉離れが回復し、6月16日の楽天戦から1軍に復帰した。だが本来の力強い打球が上がらず、7回に代打で途中出場した広島戦も2打数無安打。復帰後、11打数無安打と結果が出なかった。前半戦で2度目の2軍再調整。ガッツが正念場を迎えた。
「ガッツ、来てくれ」。最後の打者となった小笠原が監督室に呼ばれた。バットをベンチ裏に置きドアが閉まった。時間にして3分。原監督から直接、再調整を命じられた。監督はそのまま会見に臨み、自ら切り出した。
原監督
明日、ディッキーが先発する。投手12、野手16のバランスになる。ちょっとガッツが。足が、まだ完治していない。「もう1度しっかり、やってくれ」と伝えました。
ゴンザレスが27日に先発し、投手が1枠増になる。野手から与えるしかない1枠。この日で野手が1人、削られることは決定事項だった。岡崎ヘッドは「交流戦明けの4試合で、一番調子の悪い人を落とすしかない」と話していた。明け渡したのは小笠原だった。
5月3日に左太もも裏の肉離れで登録抹消。2軍戦の出場を経て、万全で戦線復帰した、はずだった。だが6月16日の昇格から11打数無安打。直球に立ち遅れての三振、フライアウトと、内容も伴わなかった。7回、代打で登場したこの日もそうだった。初球。広島先発大竹の直球に反応したが、球威に押された左飛。9回も左飛に終わった。「前よりは、良くはなっていると思うが。またしっかり、頑張ります」。現実から目を背けることをしない男。きっぱり話し、引き揚げた。
小笠原道大という大打者にとって、「万全」のハードルは高い。右打ちのエドガーとの併用では物足りない。スタメンで打線の中にどっしり座って、高速ライナーで相手の戦意を刈り取る。そんな姿をチームもファンも求めている。原監督は「本来の形が、いまひとつ出ていない。少し焦って上げてしまったのかも知れない」と説明した。本人からの申し出か、の問いには「全体的に」とした。もちろん小笠原自身が一番、現状に納得していない。
1カ月半かかって1軍に戻った。足のケアから始まり、コツコツとスイングを作り上げたはずだった。が、結果は出なかった。途中から入った一塁守備は軽快だった。足か。それとも他の要因なのか。2度目の抹消。もう繰り返せない。期間中に、不調の原因を根本から洗い出す必要がある。借金にあえいでいた4月下旬。首脳陣の中で、小笠原の起用法に関しての話題が出た。原監督は「ガッツは、オレにとって特別な存在。むげには出来ない」と、毅然(きぜん)と言った。再調整を直接伝えたこの日のスタンスも同じ。誰もが願う。勇ましいフルスイングよ戻れ。【宮下敬至】
▼今季の小笠原は打率1割6分4厘で、得点圏に走者を置いた場面は20打数3安打で1割5分とチャンスにもさっぱり。得点圏での安打は4月13日DeNA戦が最後で、この日の9回も左飛に倒れて11打席連続無安打となった。また、この日は2打席とも左飛。今季の外野へ飛んだ打球方向を調べると、左翼が飛球7本と安打3本、中堅が飛球5本と安打2本、右翼が飛球3本と安打6本。豪快に右翼へ引っ張る打球が少なくなり、復帰後は安打どころか右飛さえ1本もない。



