シーズン佳境で心温まるプランが実施される。日本ハム稲葉篤紀外野手(40)が、29日西武戦(札幌ドーム)に東日本大震災の被災者を100人招待する。震災で札幌市へ避難、移住している人を対象に北海道NPO被災者支援ネットを通じて観戦希望者を募集。費用は全て稲葉が負担する。「完全に復興したわけではないですし、まだまだ普段通りの生活ができなくて苦しんでいる人たちが沢山いる」。球団や札幌市に自ら働きかけ、実現にこぎ着けた。

 これまでも稲葉は、昨年の球宴で獲得したMVPの賞金や、自身の社会貢献活動「Aiプロジェクト」で販売したリストバンドの収益金の寄付などを行ってきた。「復興というのは、みんなちゃんと元に戻るまで、終わりじゃないんです」と継続支援の重要性を感じている。偶然にも、招待する試合は、リーグ優勝が決まる大一番になる可能性がある。「面白い試合になれるように頑張りますよ」と、被災者を勇気づけられるようなプレーを誓った。