巨人坂本勇人内野手(23)が、「スーパーショート」に挑む!

 15日、福岡ヤフードームで、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表の練習に初めて参加。今日16日に行われるキューバとの強化試合では、22歳のアルエバルエナとの対決が注目だ。日本を代表するショートに成長した坂本が、負けじと存在感を示す。

 坂本が「若侍」の「3番遊撃」として、「赤い軍団」に挑む。約2時間の全体練習をこなし、リラックスしたような表情すら見せた。韓国・釜山で行われたアジアシリーズから帰国し、前日14日に福岡入りしたばかり。しかし激戦の疲れも感じさせず、軽快な動きを披露した。打撃練習後には「1球1球集中して、何とか勝ちにつながるようなプレーをしたい」とワクワクしているかのような笑顔を見せた。

 キューバとは3月の第2ラウンドでも対決することもあり、全体練習前に初めて全体ミーティングを行った。坂本はチームの印象について「パワーもあるし、スピードもある。レベルの高い選手が多いと思います」と警戒。特に、遊撃手アルエバルエナは「スーパーショート」として、メジャーも注目する逸材だ。強肩、俊敏な動き、そして長打もある185センチの大型選手で、国内リーグでは3割2分、8本塁打、44打点をマーク。キューバ大使館のゴンサレス参事官は「坂本よりもすごいよ」と自信たっぷりだ。

 身体能力が高いつわものぞろいのメンバーを見た坂本は「もちろん投手もですけど、バッターの特徴も(遊撃で)守りながら見ていきたい」と、興味津々に話した。アルエバルエナも、坂本の画像を見せると「知ってるよ」と意識しており、注目対決となりそうだ。

 山本監督は「3番は勇人。北京のプレ五輪のときも3番をやってたけど、あのときより成長している」と高く評価している。ブルワーズ青木、川崎(マリナーズFA)らメジャー組が次々と辞退する中で、侍ジャパンの中核を担う打者として期待が膨らむ。坂本は「まだ本戦ではないですけど、日本代表としてしっかりやらないといけないと思います」と自覚も十分。相手はメジャー級の評価だが、巨人の3年ぶり日本一の立役者でもある。「赤い軍団」に「日本の坂本」をアピールする。【斎藤庸裕】