<中日3-4DeNA>◇5日◇ナゴヤドーム

 今季限りで退任する中日高木守道監督(72)はファンにざんげした。試合終了後のあいさつ。「山崎がホームランを打たなくてよかった。打ったらまたやることになるから…」。守道節で笑わせようとしたが、ブーイングが起こってブラックジョークは取りやめ、その後はひたすら頭を下げ続けた。

 「おわびしなければなりません。12年ぶりのBクラス、強いドラゴンズの流れを止めてしまった。すべて監督である私の責任。申し訳ありませんでした」

 あいさつ中も竜党からは「早く辞めろ!」などヤジと怒号が飛んだ。ねぎらいの拍手も交錯する異様なスピーチ。2年目の今季は64勝77敗3分けの借金13。最終戦も敗れ、中日としては1968年以来、45年ぶり2度目のセ全5球団負け越しも決定。不名誉記録を樹立してしまった。ケガ人が続出し、4番ブランコら流出するする不幸な弱体化も重なったが、監督自身が一番の戦犯だと潔く謝った。

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 ファンと共にのスローガンのもと、熱いご声援をいただきましたが、この結果に終わったことが残念無念です」

 監督室から関係者が荷物を運び出し、守道時代は終わりを告げた。自身の野球人生で「ワースト」と語ったラストイヤー。屈辱にまみれた72歳の12球団最高齢監督は、静かにナゴヤドームを去った。【松井清員】