<中日8-4阪神>◇14日◇ナゴヤドーム

 中日和田一浩外野手(42)が谷繁兼任監督のアシストも受け、2000安打へあと21本に迫った。2点リードの8回1死一、三塁の場面。右前打がダイレクト捕球とみなされ、アウトが宣告された。すると指揮官がベンチを飛び出して猛抗議。審判団の協議の末に判定が覆り、3点差に広げる適時打となった。

 和田

 ライトが二塁の封殺を狙っていたので、ワンバウンドだと思いました。でもあまり覆ることがないのに珍しいですよね。僕も諦め気分でしたでしたが。

 18年目のベテランでも目を丸くした。本塁打がビデオ判定で覆ることはあるが、ノーバウンドかワンバウンドのアウトセーフが覆ることは滅多にない。勝利を決定づける追加点となり、金字塔へのカウントダウンが進んだ。もし監督が抗議していなければ…。感謝感謝の7度目猛打賞だ。

 悠然と4番の仕事を果たした。ルナの負傷欠場により、今季初めて主砲の座を任された。谷繁新体制では平田、ルナ、森野に次ぐ4代目だ。だがかつて何度も4番を張ってきた42歳に「特別な意識はない」。2回に逆転口火となる中前打を放つと、6回は二神から中前打。新主砲は力強く言った。

 和田

 誰がいなくなっても全員力を合わせて戦えている。チームとしてはすごくいい流れ。本数を減らすより、その中のパーツでいられる充実感があります。

 ルナ&大島欠場のピンチでも頼れる大ベテランがいる。【松井清員】