<中日4-6DeNA>◇12日◇岐阜

 ひょっとすると、ひょっとするのかもしれない。DeNAが集中攻撃で4位中日を蹴散らし、CS圏内の3ゲーム差に接近した。守護神・三上が9回を3者凡退で締めると、ナインは二塁ベース上で円陣を組み、勝利の儀式。中畑清監督(60)は「カード頭を取れたのは大きい」と上機嫌だった。

 3~5回に得点を集めた。3回に2点、4回に1点を奪うと、5回には梶谷、ブランコ、筒香の3連打などで3点を追加し、中盤までに大きなアドバンテージを握った。

 好調の源はステーキパワーだった。名古屋入りした11日の夜。三浦が数人のチームメートにステーキをごちそうした。一緒に食事した石川は7号ソロ。ブランコ、バルディリスはともに適時打を放った。連戦の疲労回復と夏バテ防止の意味が込められていたが、石川は「パワーが付いて打球がスタンドまで届きました。お肉パワーです」と笑った。

 4位どころか、悲願のAクラスにも手が届くところまで来た。上位とのゲーム差を聞かれた中畑監督は、「そんなのまだまだ。足をすくわれないようにしないと。後半(7、8回に3失点)にバタバタしてるぐらいだから」と気を引き締めた。だがこの勢いなら、CS不出場の屈辱の歴史にも、ピリオドを打てるかもしれない。【細江純平】