隠岐の海が2、3日目に横綱を倒した。2日連続の金星獲得は、戦後18人目。2日連続で横綱戦が組まれなければ達成できない記録だけに、運も必要だ。
三杉磯(現峰崎親方)は79年秋場所で、北の湖と三重ノ海を連破。「相手が全盛の時でしたよ。自分が相撲界に入ってからの勲章みたいなもん。今、若い衆を教えるにあたっての自信になっている」。4月に行った「六十歳を祝う会」では、この2番の映像を流して祝った。金星はこの2個だけ。しかも終盤に失速し、6勝9敗だった。峰崎親方は「隠岐の海も受ける相撲を取っちゃだめ。過信してはだめだ」と指摘した。
栃乃洋(現竹縄親方)は03年九州場所で朝青龍と武蔵丸に続けて勝った。武蔵丸は、その4日後となる7日目に引退。竹縄親方は「丸横綱(武蔵丸)が引退した場所で勝ててよかった」と振り返るが、この場所は8勝7敗。「上位が相手だと思い切りできる。下位に勝てないのは心理的なもの。金星を取っても負け越した場所もあります」。
18人中、勝ち越しは10人。快挙を思えば、意外に少ない。隠岐の海も、ここからの辛抱が大事になる。【佐々木一郎】


