<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇30日◇東京・日本武道館○王者西岡利晃(33=帝拳)5回TKO×同級10位バルウェグ・バンゴヤン(23=フィリピン)<1回>西岡が右のジャブから左ストレートを放ちチャンスをうかがう。バンゴヤンは西岡の動きを慎重に伺いなかなかパンチが出ない。2分、西岡の左ストレートがバンゴヤンにクリーンヒットし、ロープ際にのけぞる。終盤、バンゴヤンが右を放ち、西岡がのけぞる場面もあったが大事には至らず。西岡優勢の展開でこの回を終了。<2回>バンゴヤンが序盤から低い姿勢から積極的に出る。西岡も足を使い、左に回りこみながら細かいジャブで相手の様子を伺う。しかし、1分30秒、バンゴヤンの強烈な右ストレートが西岡の顔面を捕らえ、ひやっとする場面も。西岡も左のパンチを返す。その後、西岡が冷静にクリンチしながらバンゴヤンの動きを封じ、相手優勢でこの回を終了。<3回>2回に続きバンゴヤンが右を中心に積極的に出る展開。西岡はバンゴヤンの右ストレートを怖がってか、相手の出方を慎重にうかがう。2分10秒、西岡の左ストレートが鮮やかにヒット。残り15秒、バンゴヤンがローブローを取られレフェリーに注意を受ける。バンゴヤンの右ストレートを警戒してか、この回は西岡の慎重さが目立った。<4回>30秒、西岡は右のジャブでけん制し、左ストレートを顔面にヒットさせる。バンゴヤンも得意の右を中心に西岡をけん制。だが、1分30秒、バンゴヤンが2度目のローブローを取られ1点減点。残り30秒でバンゴヤンは低い姿勢をレフェリーから注意される。西岡もなかなかリズムに乗れないまま、この回を終了。公開採点は40対35、39対36、38対37で3者ともに西岡有利で5回へ。<5回>30秒、西岡の左ストレートがバンゴヤンの顔面を強烈に捕らえ大きくダウン。すぐに立ち上がったものの、西岡の攻勢をバンゴヤンは必死にクリンチでしか逃げることしかできず。それを振りほどいた西岡がパンチを連打。防戦一方になったバンゴヤンの間にレフェリーが入り、西岡が5回TKO勝ち。初防衛戦から4連続KOの日本新記録で鮮やかに勝利を飾った。