<ノア:ザ・ナビグ・イン・マーチ>◇31日◇埼玉・春日部コンベンションホール◇6試合◇500人

 5月9日の後楽園大会でGHCヘビー級王座への挑戦が決定しているマイバッハ谷口(35)が、まさかの覚醒だ。この日は、平柳玄蕃(32)と組んで、GHCヘビー級王者・森嶋猛(33)同ジュニアヘビー王者・中嶋勝彦(24)組と対戦。平柳が16分55秒に、中嶋に体固めで破れたが、マイバッハは試合後も椅子を武器に大暴れ。

 それでも、森嶋はバックステージで「あの鉄仮面はしゃべらないからな。KENTAが来ないと、何も言えねえんだから」と余裕を見せて“保護者”KENTA(31)の同伴を要求。そこへマイバッハが突っ込み、森嶋と中嶋をボコボコに殴り倒し、ついでに西永秀一レフェリー(44)まで突き飛ばして、風のように消え去った。

 アマレス国体3連覇の谷口周平が、その気の優しさから伸び悩み。悪辣(あくらつ)ラフィファイターに転じて、さらにマスクをかぶったが評価は今イチ。GHC挑戦決定にも、疑問符が付けられていた。だが、この日は、試合開始から試合終了まで、悪に徹して大暴れ。「リングでやれよ」という森嶋の声と、「チーム・ドント・ストップ、止まんね~よ」という中嶋の声が、強がりにしか聞こえなかった。