総合格闘技団体「DREAM」が、世界的スポーツ用品メーカー「ナイキ」のサポートを受けることが16日までに分かった。21日の「DREAM.5」(大阪城ホール)から、レフェリーやドクターの制服、選手用ボトルや報道カメラマンのビブスなどに「スウォッシュ」マークが入る予定。当面は物品提供のバックアップが中心となるが、低迷する総合格闘技界にとっては大きな後ろ盾となる。

 世界初の快挙だ。同社がタイガー・ウッズやロナウジーニョら各界の世界的スーパースターと契約していることは有名だが、DREAM関係者は「格闘技団体そのものへのサポートは前例がない。(米総合格闘技団体の老舗)UFCでもなしえなかった」と言う。契約に至った経緯については「視聴者層とナイキのユーザー層がかぶったようで、ダイレクトな宣伝効果も期待できると聞いている。また、トレーニング用品の開発などでも市場の将来性を感じたようだ」。

 DREAMは米国の「エリートXC」をはじめとした他団体との交流を積極的に進めようとしている背景もあり、パートナーとして白羽の矢が立ったという。

 今大会以降は選手のチームユニホームから大会関係者のウエアに至るまで公式アイテムを拡大し、共同商品開発なども予定。さらに若い選手の登竜門的大会への協賛など「コラボという形で幅広く手を携えていくことになるだろう」(同関係者)。一時に比べると人気に陰りが見える総合格闘技界だが、ナイキの後押しでスウォッシュのような「右肩上がり」となるか?